越谷ゴルフです。
かなり「練習好きのための理論」から離れてしまい、
「道具好きのための理論」でもなく、
「ゴルフ経済学入門」になってしまうのですが、
メーカーの「ブランド戦略」を語るなら、その根底にあるもの、
つまり、「なぜメーカーはブランド戦略をとるのか」について
特にモデルチェンジについて、補足しておきます。
「不確実性の時代」 の言葉で有名な、ガルブレイスが、
その著書、「ゆたかな社会」 (1958年)の中で述べているのですが、
「新しい自動車に対する需要をつくり出すために、技巧的で無用な
変化が毎年考案され、その変化の重要性を消費者に無理やりに
納得させようとして容赦ない圧力をかけなければならない。」
つまり、
すでにモノは「需要」以上に十分ある状態なので、
「供給」側であるメーカーは、いかに不必要なものを買わせるか、
言い過ぎかもしれませんが、いかに「浪費」させるか、
に知恵を絞っているという訳です。
ガルブレイスは経済学者なので、続けて、「浪費による需要は、
市場機構(需要と供給で均衡が成立する社会)では是正されず、
公共サービスなど収益の低い分野への投資を不足させる。
この不均衡の是正は豊かな社会の緊急の課題である。」
という主張をしています。
・・・ゴルフクラブも「飛距離や打ち易さを追求」という大義名分の下に
次々とモデルチェンジされ、新商品がでています。
これは、新商品の発売が、
ゴルファーの「需要」と「供給」というより、
「欲望」と「供給」の関係で成立している経済環境を現しています。
ここでは、これが良いとも悪いとも言えませんが、ただ、現実として、
メーカーは、いかに消費者の「欲望」に火をつけるかに知恵を絞り、
次々とモデルチェンジし、新商品を出しています。
注意したいのは、
もし、ガルブレイスの言うように、ゴルフにおいても、
このメーカーや消費者を取り巻く環境が、
社会的な公共面でのサービスの低下につながっているとしたら、
やはり物的投資は十分なのですが、収益は低くても、
業界の将来のことを考えた人的投資(教育)がおろそかになっている
とも言い切れません。
また、
「需要」という「実体」の無い経済だとしたら、「バブル経済」の心配もあり、
どこかではじける恐れがあります。
つまり、市場を拡げるには「欲望」だけでなく、
本来の、新規「需要」の拡大も必要であるということ・・・。
・・・
・・・あまりそこまで考えてゴルフ用品選んでも楽しくないので
このへんで止めておきます。ただ、消費者として知っておいて
損は無い、メーカーの論理や、メーカーを見る目を養う意味では
必要な部分だと思います。
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「実体」という意味では、明かにゴルフ用品の広告は表現過剰で、
騙される人はいないと思いますが・・・(笑)
かなり巧妙な心理戦になっているので、
実は自分は賢いと思っている人のほうが、騙されているようです。
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